セクシャルマイノリティに関する認知度はすこしずつ高まっており、同性同士の恋愛は昔よりは一般的になりました。
しかしそれでもまだまだ生きづらいと感じている人のほうが大多数の世の中。
同性を好きになってしまう自分を認められなかったり、自分では受け入れていても周りとの意識のギャップで苦しでいる人も多いようです。
筆者のようにバーで働いていると、セクシャルマイノリティの方がいらっしゃることも少なくありません。
本記事では筆者がじっさいに仲良くさせて頂いたゲイの方のお話を踏まえ、ゲイの方が抱える悩みについてまとめていくことにしました。
takumi
ゲイの方や友人にゲイがいる方まで、すこしでもセクシャルマイノリティな事情に悩む誰かの手助けになれれば。
目次
とある2人のゲイの方の生き方

ここでは筆者が働くお店で知り合ったゲイの方からうかがった話をもとに、ゲイの方にどんな悩みがあるのかを紹介します。
将来が不安になってしまう
とあるゲイのお客様はまだ若く20代前半。
とにかく将来が不安で仕方ないという。
彼は自分がゲイであると自覚してからずっと周囲にそのことを隠しているが、社会人になってこの先、いつまで事実を隠せばいいのかと不安になっていました。
恋人はいるのか、結婚願望はあるのか・・・カミングアウトしていない状態だと家族からも友達からも職場の人からもこんな質問ばかり。
「この先もずっと誤魔化しながら生きていくのと思うとぞっとする・・・。」
彼はそんな風によく言っていたのを覚えています。
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同じゲイ同士で考え方にギャップがある
また別のお客様はいわゆるマスメディア系の業界人。
仕事も非常に有能で人望もあり経済的にもかなり裕福です。
親しい知人やいっしょに仕事をしている仲間にはゲイであることを打ち明けており、もうゲイとして生きることに対してほとんど悩みはないとおっしゃっていました。
しかしそんな彼がゆいいつ苦悩するのが、同じゲイである男性がその事実を受け入れられないことがまだまだあるということ。
「せっかく同じ考え方を持つもの同士仲良くしていきたいのに、それができないことがある。」
まだまだ世間がセクシャルマイノリティを受け入れ切れていないからなのか、それとも本人がマイノリティであることを認められないのかはわかりません。
takumi
多くのゲイの方が直面する悩みとは?

ゲイの方はどのような不安や悩みを抱えていることが多いのかまとめてみましょう。
家族や友達にカミングアウトするのがつらい
自分の大切な人たちへカミングアウトする。
これは異性を好きになる人(ヘテロ)の人にはない悩みです。
そしておそらく自分がゲイだと自覚してはじめて立ちはだかる壁でもあるのでしょう。
自分がゲイであることを周りの人に打ち明けるか、どこまでの関係性の人に教えるかは人によって異なるようですが、いずれにせよ大変な覚悟が必要となるはずです。
ゲイの悩みあるある・堂々の24年連続1位「正月の親戚の集まりで彼女は?結婚は?と聞かれて、アハハ😅😅つって誤魔化すのがクソだるい」をいまやっているわけですけどね
— 君を抱いて眠郎 (@Mt_mamehara) January 2, 2020
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住まい探しに苦労する
ゲイ同士で同じ住まいに住もうとして賃貸探しをすると借りられないというケースがあるそうです。
これには大家さんがセクシャルマイノリティに偏見があったり、他の入居者から苦情がでることを恐れて断ることが多いのだとか。
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また法律上結婚という形をとれない同性愛者カップルは別れてどちらかいっぽうが家を出ていくことで支払いが滞るリスクが高い、という見方もされてしまうよう。
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とはいえセクシャルマイノリティであることを理由に賃貸契約を拒否することは差別にあたるため、現在ではそうした例も減ってきてはいるようです。
この後紹介するように自治体によっては同性同士のパートナーシップを認めている場所もありますし、少しずつ状況は変わってきているのかもしれません。
参考 大家からの偏見、法律問題… LGBT歓迎の不動産屋に聞く「同性カップル向け賃貸物件」が必要な理由ウートピ恋愛について悩む
ゲイの方が自分がゲイであることと向き合って次に突き当たる悩みはやはり恋愛ができる相手が少ないということでしょう。
なかなか思ったように恋愛できず、いざ付き合える人が見つかってもその付き合い方に悩んでしまったり・・・。
takumi
恋愛は本来気が向くままに突き進んでいくことが多いはず。
それができないケースが多いというのが苦しいですよね。
結婚への遠い道のり
人と人が愛し合った先に行き着くのが結婚という制度。
いま日本でも少しずつ同性愛者同士の結婚を後押しする声があがっていますが、まだまだその道のりは遠いものとなっています。
いっぽうで実際に動きのある自治体もあり、結婚に相当する関係を認めるパートナーシップ制度が大阪市や東京の世田谷区などで認められています。
特に茨城県が導入した「いばらきパートナーシップ宣誓制度」は都道府県単位ではじめて導入が発表された同性パートナーシップの制度で注目を集めました。
今後こうした動きが徐々に広がっていくかもしれませんね。
参考 いばらきパートナーシップ宣誓制度を実施しています。<br /> 茨城県庁周りが必要以上に気を遣う
カミングアウトしているひとたちのなかには、自分たちはゲイであることにそこまで悩んでいないのに周りが勝手に気を遣ってくることに疲れてしまう人もいるようです。
さきほど紹介したエピソードのお客様いわく「恋愛対象が違うだけであとは同じ人間なのだから普通にして欲しい」とよくおっしゃっていました。
takumi
セクシャルマイノリティへの理解は昔よりは少しずつ進んでいますが、それでもまだ「自分たちとは違うひとたち」という解釈をするヘテロの方も少なくないのが現状です。
そうした世の中の風潮に息苦しさを感じてしまうのかもしれません。
ゲイの方が恋人を探すにはどうすればいいのか?

ゲイの方にとって一番の問題になるのが恋をしたいときにどこで出会えばいいのかという問題。
takumi
ゲイのお客様に聞いた話では慣れないうちはセクシャルマイノリティのコミニュティか専用のアプリやサイトを利用するのがいいそう。
特に最近ではゲイの方専用のマッチングアプリが誕生したり、ヘテロの方が利用する人気マッチングアプリに性的指向を選べるものが出てきたり、昔と比べてだいぶ恋人を探しやすくなっているようです。

マッチングアプリや出会い系サイトを使った出会いはヘテロ、ゲイを問わず一昔前はアングラ感のあるものでしたが、現在では一般的になってきておりサービス自体の質も向上しています。
「Bridge」のように安心感の高いサービスもありますし、少しずつではありますが、 特定の性的指向を持ったひとでも恋愛しやすい時代にはなっているのだなと実感しますね。
takumi
バーテンダーがゲイの方の悩みを聞きましたのまとめ
本記事ではゲイの方のお悩みを、じっさいにお店でうかがった話も交えて紹介してきました。
少なからずゲイの方を接客した経験を通していっても、根本的な部分でお互いを理解すること難しい部分もあり、いかにお互いを尊重していくかが大切なんだと感じています。
takumi
筆者にできることは数少ないですが、これをご覧になっているゲイの方が少しでも自分らしく生きられる世の中なっていくこと、そしてゲイでない方が自分とは異なる価値観を持つ人がいることをもっと容認できる世の中になることを祈ってやみません。
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